2014年 10月 16日
ライカを買うこと |
ライカMシリーズのカメラは、写真家には特別なステータスを持っている。
価格も非常に高額である。その価格は最先端の技術に支払われる対価ではない。
今や、唯一のマニュアルフォーカスであり、自動化された技術はほとんどない。基本的な機構は1954年のM3開発時からほとんど変わっていない。時代遅れといってもいい。
写真家の意図を容易に具現するようにのみ設計されたカメラである。
M typ240は本体のみ¥918,000の希望小売価格です。
とんでもなく高額のカメラであることは間違いのないことですが高額過ぎですか?
工作精度の高さ、そこから生まれる工芸品と言っても良い作り。物として極めて上品質です。
そしてカメラとしての本質、写真を撮るという行為に哲学を持ち込んだカメラです。
ライカの長い歴史がそれを証明してきました。
ライカのカメラを買うという行為はライカが持っている写真の哲学をも手に入れる行為に等しいと思います。その哲学の対価とすれば価格を認めることが出来ます。
ライカカメラを買うために何年も他の贅沢をしない写真家を知っています。私もその一人です。
それは優先順位の問題です。 希望リストの上位に車や旅行よりライカカメラが存在しているだけです。
それほどの努力をしてでも手に入れたいものです。そして必ずそれに報いてくれるカメラです。
そう信じられる人にとっては高額ではあっても高額過ぎることはないと思います。
カメラにこんな難しい話をするのもおかしいですがライカというブランドは哲学そのものです。
by leica-m8
| 2014-10-16 20:25
| LEICA